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第2号   NEWSLETTER   大阪地域医療ケア研究会   2003年3月20日発行    (2)


 
大阪地域医療ケア研究会 第1回セミナー
 
  報告 I
中嶋 啓子 (なかじま診療所:医師)

◆ 地域で暮らしを支える医療とケア ◆

▼今求められていること
 今求められていることは、誰もがいつでもどこでも必要な医療とケアが受けられる医療ケアシステムの構築です。それは「全ての住民の健康で文化的な生活が保障され、全てのライフステージにおいて自分らしく誇りと生き甲斐を持った生活を送り、自己の可能性の発展と夢を実現させて行く機会が保障された社会の実現」であり、全ての住民の暮らしを地域で支える医療とケアが連携した総合的な生活支援システムです。
 私たちは、今求められているそのことに、自分がどのようにご利用者とその生活を支えていき、そのシステムをどう作っていくのかが問われています。

▼在宅ケアとは
 在宅ケアとは、高齢者や障害者が自分の住み慣れた地域で、家族や友人と共に健全で安心した生活が送れるよう支援することです。また、医療・保健・福祉の連携がなければ在宅医療は成り立ちません。 また、在宅ケアは地域によって色々な違いがあり、利用者、患者さんの生活にも違いがあります。それらの生活は家族が支えており、家族主導になっているところが多いため、家族が納得して生活を支えていくチーム&ネットという生活支援が、地域の中での在宅ケアのポイントだと思います。

▼地域リハビリテーションとは
 地域リハビリテーションの目的は、「QOLを第一に!」と生活支援をする時に必ず言うことにしています。基本的には日常生活を支えるのは介護保険でもできます。しかし、生活というのは決して食事をして排泄することだけではありません。豊かに生きるということは、自分なりの生き方や家族と共に、或いは病気や障害があっても地域の中で生活をし、誰かのためになっている。また、旅行をしたり、近所づきあいや友人とのおしゃべりなどが自由にできることが保障されてはじめて、本当の生活といえます。 

▼これからの診療所医療
 @医療保険と介護保険の両刀使い(武蔵だ)
 A在宅医療は診療所の手で
 B慢性疾患(生活習慣病など)維持期医療
 C病院で死ねない時代,ターミナルは開業医
 D地域医療福祉のコーディネイター
     居宅介護支援事業所併設の意義
     CMとの協働連携の意義
 E住民参加型医療の砦
 F病診連携時代

▼「医療・保健・福祉」のネットワークの留意点
 @和輪環を持った協調性
 A他の職種に任せられる心の広さ
 B柔軟な思考、臨機応変に対応できる腰軽さ
 C全ての人がコーディネイター、ケアマネージャー
 D自分なりの意見が言える。いつでも引く力が あること。

▼今そして、これから私たちにとって必要なこと
 ◎生涯を通じた健康づくりと全ての住民の暮らしを地域で支える「医療とケアのネットワーク」作り
 ◎受け手」も「送り手」も共に地域で輝いて生きる。


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