患者会「松樹会」の活動内容

「老化もしっかり 乗り越えましょう 」

機関誌 「松樹会ニュース」 Vol.29より
松尾クリニック   院長 松尾 美由起



 日差しが明るく感じられる春になってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
 松尾クリニックも移転してから8ヶ月が過ぎようとしています。ある患者さんから「先生、パワーリハビリって効果があるの?」とたずねられたのは2年前になるでしょうか? 新聞記事などをもとに調べてみましたら、確かに老化防止や脳卒中の後遺症の方のパワーリハビリテーション(パワーリハ)の効果はすばらしいと思い、早速このパワーリハ開拓者の日本医科大学の竹内教授の元に見学に行きました。

 そこで見せていただいたビデオが衝撃的でした。脳卒中後遺症で杖を使ってやっと歩ける程度だった方が、たった3ヶ月の訓練で大好きだったゴルフやテニスができるようになり、温泉旅行にまで行く事ができるようになったのです!!

 パワーリハは今までのリハビリとは少々違っており、6種類のマシーン(運動の機械)を使います。機械に「おもり」をつけて運動するのですが、筋肉トレーニングとはまったく異なるため、いわゆるジムの機械と違って「おもり」を非常に軽く細かく設定でき、体の状態に合わせて目的とする筋肉だけを動かし適切な動きが得られます。週に2〜3回の運動ですが、ゆっくりと無理なく訓練し「がんばらない」のが特徴です。

 効果は脳卒中後遺症の方だけではなく、パーキンソン病や変形性関節症などいろんな病気の方、そしてこれまでは「老化のため仕方がない」といわれてきた方、たとえば早く歩けなくなったとか転びやすくなったような方も、早く動けるようになったりします。このように行動パターンが変わってくるのを「行動変容」といいますが、更に精神的にも元気になるため「引きこもりの状態にもよい」という事がわかっています。

 「これはすばらしい、絶対に皆さん方の元気に、そして行動変容につながる」と思い、パワーリハのマシーンを導入することに決めました。しかしそのマシーンを置く場所と運動する広さが必要ということで検討を重ね、今のビルに引越しいたしました。

 移転後、通所リハビリ(デイケア)そして医療リハビリとしてパワーリハも始めました。そして、手押し車でやっと歩けた方が今は杖でシャキシャキと速く歩くことができるようになり、引きこもり状態だった女性が今はきれいにお化粧をしてとっても元気になっておられるのを見ると、とてもうれしくなります。

 これからは「老化だから・・・」と諦めることなく、「こんなこともあんなこともしてみたい」と言いながらどんどん行動変容して、若くなっていきましょう!目標は、「皆さんと海外旅行かな」っていうのも夢ではなさそうです。

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