● 患者はどちらにつけばいいの ●
「ハックション・かぜらしいな、だれか薬屋さんまで走ってくれんかな、ついでに胃の薬もたのむよ」
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*- 厚生省では、来世紀にかけて高齢化が加速的に進み、医療費が2025年には破綻状態に陥ると警告しています。しかし、こうした薬が大衆薬として一般薬局で売られるようになると、セルフメディケーション(健康の自己管理責任)という面や、薬の知識の向上とあいまって、医療費の財政救済におのずと効果が現れるのでは…と期待しているようです。つまり「薬は自前で」ということです。
これについて製薬会社では、今までの医療機関への販売は減るかもしれないけれど、かぜ薬のように大衆薬として市場に出回ると、収益の増加も期待できるので、とりあえず歓迎する。こうして製薬会社は、はからずも厚生省との思惑と一致したようです。
こうした、三者三様の思惑が絡み合っていますが、日本大衆薬工業協会は、「医療財政を補完する唯一の方法はセルフメディケ−ション(健康の自己管理責任)であって、この点、大衆薬転用の意義は大きい」と自賛しています。
厚生省は、老人の医療費増加に対処する為の、
患者は、特に老齢の患者にしてみれば、私たち患者の為のものというより、薬をめぐる三者の利害関係の思惑のみに集中して、私たち患者は蚊帳の外に放り出された感じは拭えません。 |
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