welfare
 

● 米国アシステッドリビング業界の成長と危険 ●


 米国におけるアシステッドリビングホームについて4回にわたり『りふぁねっと』に掲載してきましたがお読み頂いた方にとって何かの参考になりましたでしょうか。
足かけ6年間アシステッドリビングホームについて学んできたことをありのままみなさんに報告させて頂いたつもりです。

 アメリカは皆さんがご存じのようにとてつもなく広く、日本以上に様々な考え方や文化があります。アシステッドリビングホームは高齢者だけでなく、人間に対する優しさから生まれてきたことがおわかり頂けるかと思います。グループホームが発展しアシステッドリビングホームにと姿を変えアメリカの高齢者ケアの考え方まで変えようとしているこのアシステッドリビングホームには本当に驚かされます。

 今日まで主流だったナーシングホームがアシステッドリビングホームにと変わって行く背景はすでに前回までの『りふぁねっと』で説明させていただきましたが、決して誤解してはならないのはアメリカにおけるナーシングホームが悪いものではなく、アメリカの保健福祉計画に選択肢がなかった点に問題があったと言うことです。今後アメリカは、アシステッドリビングホームとナーシングホームの共存共栄により、それぞれの役割を果たして行くのではないかと思います。

assisted home
 それでは最後になりますが、今、アメリカのアシステッドリビング業界は脚光を浴び、成長し続けております。資本経済の最先端の国ですからあたりまえのことかもしれませんが、多くのアシステッドリビングホームの会社が株式公開し、投資や利益だけの名目でアシステッドリビングに進出する企業も見受けられます。入居する人たちへのサービスがもし低下すれば当然そのようなホームは淘汰されて行くかと思いますが、信条から生まれた、アシステッドリビングホームであることを忘れられないことを祈ります。

 近い将来、日本でもアシステッドリビングホームが生まれてくると思います。どのような形で、私たちの前に現れるかはわかりませんが、できれば明確な信条をもち、常にご利用者本位の考え方であることを心より望みます。

indexnextback
[ HOME ]

(C) Copyright by Reference,inc. 1997-2005(無断転載禁止)