ホスピス
 

● 黄色の薔薇に囲まれて Vol.2 ●


―愛する人と別れるとき―


2月20日

 昨日は天気が良かったので広島まで行った。というよりは、どれくらい遠出が出来るか試してみた。帰ったらさすがに疲れたが行って良かったと思っている。
広島でお好み焼きを食べた。
放射線をあてた、今日で7回、あと3回。白血球は正常だが体がだるい。
気づいたら自分で症状を捜しているのかもしれない。再発を知って2週間、もうそろそろ抜げ出さなければいけない。
明日の事は思い悩むな、今日を精―杯。認めるものは認めよう、そして、少しでも明るく信じること。
明日すること
 1)笑うこと
 2)放射線は様子を見る
 3)残された時間を有効に!その日その日を懸命にいきていく。

2月24日

 今日も放射線中止。○○さんがお見舞いに来てくれた。心配してくれている。もう、あまり無理な姿勢をとって頑張るのは止める。自然のままで病気に向かっていく、希望だけは捨てずに。そうすれば、もっと内から盛り上がってくるものが出て来るかもしれない。空回りは疲れる。闘病している人はそれぞれに苦しんでいる。俺―人ではない。もっと前向きに。
明日すること
 1)笑うこと
 2)勉強会に行く
 3)スープを作る。

3月1日

 もう、3月。退院から4ケ月、目分が思ったとおり生きただろうか?仕事もしたし勉強会にも参加している。―応、目標は果たそうとしているがこの痛みだけが余分である。
俺は―つ大きな間違いをしている。今、確実なことは俺は生きていると言うこと。それに感謝し楽しまねばならないのに何という口スをしているのだろう。俺が精神的に落ち着かないのは俺が何処で死ぬか決めてないことかもしれない。家か病院かホスピスか……いずれにしても延命処置は受けたくない。
自分の生きる力で人生を全うしたい。
死ぬときはあまり苦痛なく死にたい、やはり、ホスピスか?
明日淀川キリスト病院に電話すること。
明日すること
 1)笑うこと
 2)出掛ける

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