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●  マルファン症候群なるもの そしてマルファンネットワーク発足 ●


 そして、インタ一ネットの情報というのは、閲覧するだけのものではありません。あくまで参加することが大前提です。その情報に対して意見などを積極的に発信者へ送る。言い換えれば、「電話による会話コミュニケ一ション」を「電話による文字コミュニケ一ション」(文通みたいなもの)にしただけのことです。その「電話による文字コミュニケ−ション」はやがて一つのフォ一ラム、(会議体)となり、場合によってはとてつもなく大きな力を持った団体へと成長していきます。もっと身近な表現を使えば、インタ一ネットで出会って結婚まで発展するというのは現実的に起こっている話(切手を貼って文通をするよりはるかに確立が高い)です。

 そして、例にもれずにマルファン症候群に関する情報もやがて息を吹き始め、その情報の下で人が動きだし(それはつまり僕や他のマルファン患者、或いは某大学病院の先生など)、今回日本で初めてとなるマルファン症候群をもった患者同士がミーティングを開催するまでに発展しました。まだとても小さな会合ですが、第1回目が8/23(土)大阪で、第2回目が10月下旬(予定)に東京で開催されます。
 一見すると「普通の人」に見えてしまうこのマルファン症候群。そして、世間にあって絶対的に認知度の低いせいもあって、この病気をもった患者が、自分が何者かわからずに走ったり、力仕事をしたりして突然死してしまう。そんな人たちへの一助となるべく、情報発信の場にしていこうというのが、この《マルファンネットワーク》の第一次的な狙いです。

 さて話は大きく変わり、私事となりますが、今年の5月、それでも(マルファンというハンディ−があるにも関わらず)僕は結婚しました。そして7月にイタリアをローマからミラノへと北上する新婚旅行に、しぱし現実を忘れさせていただきました。
しかし、ロ−マ(ロ−マに限った事ではないが)のあの交通無法地帯とでも言うべき環境はどうにかならないものかと思う。とにかく、ノーへルの原付が蜂のようにそこかしこの路地裏からわんさか溢れ出してくる。おまけに車はみんなポンコツで、2車線しかないと思われるような道を4台ぐらいに横並びに連なって走っているのだから、その車幅感覚といったらちょっと怖いものがある。それでも、彼らは軒先のテラスで排気ガスなどお構い無しに優雅にカプチーノを啜っているのだから、ああ、これが文化というやつだなあーと感動せずにはいられない。

そういうわけで、ローマは写真で見るあの椅麗な煉瓦造りの街並みとはちょっと程遠いかもしれないことを、これからロ一マを目指す人々にアドバイスしたい。もちろん腐すぱかりではない。イタリアには水の都べニスがある。他の都市とは打って変わって、こちらは水上都市だから車は一切乗り付けられない。心地よく波打つアドリア海にゴンドラを漕ぎ出せぱ、何処からか陽気なアコーディオンの音色と、そしてカンッォーネ。あああ、これぞまさしくハネム−ン。時が止まればいいと思う瞬間でした。
 そうそう、先ほど触れましたが、僕の結婚は「インタ−ネット出会い型結婚」ではありません。職場恋愛の末ですので、あしからず…

 最後にこの場を持って。僕はやはりこの記事で触れたようにマルファン患者であることに間違いはありません。 17歳の時に、マルファン特有の症状によりべントール術を施行しました。
 あれから約10年。いろいろありましたし、もちろんこれからもいろいろ在り過ぎるぐらいあることと思います。それでも、人並の幸せを手に入れるまでに元気な状態で過ごせるよう導いて下さった大頭先生、その他大勢のスタッフの皆様に感謝の気持ちで一杯です。ありがとうございます。そして、これからもよろしくお願い致します。

マルファンネットワークに興味を持たれた方、アクセスしてみて下さい。
  http://www.asahi-net.or.jp/~wc8m-ktu

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