●8月8日 土曜日

 快晴。朝からバブーンの一団が屋根を駆回って起こしてくれる。5時30分起床。早朝の散歩をしている人がいる。モーニングサファリに出かけるが、昨日と比べて期待はずれだった。象の家族と、ホロホロ鳥の群れ、キリン、バブーン、ロンリイゼブラ(なぜか一頭だけ)、ちっちゃな鹿はいたが、チータなどはいなかった。

朝食後、並木さんがセスナ機でナイロビにもどる。無事に着かれることを祈る。なにせ昨日のことがあり心配だ。案ずるより生むが安しか。皆はサンブル族(マサイ)の村に出かける。アンボセリのマサイと異なりこちらのほうは相変わらず放浪している。家の屋根はダンボールではないか。いやはや時代は変わっている。彼らの家に入ってみる。狭いが涼しくて快適だ。一人20$とるのはアンボセリと同じ。この家は女性達が協力して2日で作り上げるそうだ。川が近くにあり水には困らないが、あの茶色の水では腹をこわすだろうなと聞くとそうでもないという。なにかろ過する方法を知っているのだろう。ムゼー(年寄り)はマラリアや黄熱病のマサイ風治療法を知っているのだそうだから、結構安全な飲食法を知っているのだろう。

サンダーツリーで作った火起こし器なるものを購入する。ロバの糞を少量はさんで回すと火が起こる。これは病院に飾っておく。震災時に使えるかな?学校を作りたいので少し寄付しろという。帽子をだして皆に寄付をお願いする。マサイはどうも観光を最大限利用しているようだ。頭がいいんだろう。子供達の歌を聞いた後、吉田婦長さんらが日本の歌をお返しに歌っている。日本の若者もあっけらかんとして気安く、友好的でうれしくなる。ロッジに戻ったら、SOMAK社のMaureenから電話が入る。日本で心配して電話してきたとのこと、折り返し妻に電話して皆無事と伝えてくれるように頼む。ジョージが並木さんも無事飛び立ったと知らせる。

昼間はやはり暑い。土曜日でお客さんが多くまた辻君と一緒になる。午後のサファリもパノラマビュウーを楽しむほかは言う事なし。夕食はバーベキューだそうだ。なかなかおいしい夕食で満足する。サンブルロッジのショップで亜希子に似合いそうなピアスを見つける。きめの細かい模様が手書きされており日本人好みだ。これは日本でも売れそうだ。こういう物が時にブレイクするのでは?サンブルのデザイン入りのティーシャツもなかなかセンスがいい。これも売れるぞ。なんとなく商売っ気が出る。

ジョージらが協力すれば日本に店がもてるかも。ケニヤに病院を作らねばならない気が高まっているし、日本にケニヤ物品店を出さねばならないとも思うしいやはや忙しいことだ。日本に戻ればなんとか受け皿としての「ケニヤ・日本協会」を設立したいものだ。とにかくこの貧しい、日本の商社にも力を貸してもらえない国に針の先ほどの協力でもできれば幸いである。明日はいよいよエンブを通ってナイロビに戻る。エンブ、考えるだけでいとおしい、甘酸っぱい、若さを感じる。メルーを通って行く。早く寝ておこう。

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