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● 米国アシステッドリビングホーム・ケーススタディー B ●


 WOODSIDE PLACE:ペンシルバニア州オークモント

 * ウッドサイドプレイス ホーム概説
  

 ペンシルバニア州オークモントに位置するウッドサイドプレイスは、そのデザインとマネージメント、そしてファイナンスについての高齢の痴呆症の入居者のニーズに対し、広範囲にわたる新制度を統合した中規模型のホームとして例証されています。

 1991年7月にオープンしたこのホームの建物は3棟の平屋建てで構成され、入居者の定員は36名です。ホームはオープン後まもなくからほぼ100%の入居者を確保し、最も多い時には入居待ちのリストに60名以上の名前が並びましだ。このホームが成功した理由は、高い研究能力と適切な計画、そして官民合同のベンチャー的協力体制があったためだといえるでしょう。

 * 低所得層入居者への助成

 ウッドサイドプレイスは、全入居者の50%を低所得層の入居者のための定員枠とすることを主義とし明確にしています。少なくとも4人の入居者が援助団体から月額およそ600ドルの補遺を受けています。また、その他の残りの低所得層の入居者達は、PAOA ( Presbyterian Association on Aging:長老教会派高齢者協会)の助成によって、1日あたりの実際の利用料から50ドルの減免をうけています。

全額実費負担者のプライベート居室の日額86ドルの利用料とセミプライベート居室の82ドルの利用料が、低所得層入居者のキャッシュフローの縮減を相殺しています。どの入居者がこれらのさまざまな助成の対象になっているのかという情報は、金銭的な面でのプライバシー保護のために、施設長だけが管理することになっています。コンスタントなウエイティングリストの保持とほぼ100%に近い入居率によって、利用できる居室はほぼなく、万一居室に空きが生じた時には、ホームのプログラムに適した状態にあると思われる入居者2〜3人を、スタッフがリストから探し出しています。

 * サービス哲学にADが与えるインパクト

 他のアシステッドリビングホームの紹介文などに示された「理想的」なアシステッドリビングホームの環境とは相容れないが、ウッドサイドは、入居者を、その最後の瞬間までホーム内でケアすることを奨励していなません。従って入居者は、他への移動を避けるためにも、最低限自力歩行ができなければなりません。
ウッドプレイスの環境が、できるだけ長い間最大限に高齢者の機能の維持を励ますものであっても、ADの進行が入居者のパーソナルサービス(個人的なサービス)利用のニーズを増大させています。

    ※ AD=Alzheimer's Disease:アルツハイマー病

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