● がんで死ぬのも悪くない ●
11年前からがんは死亡原因の第1位です。がんは増えてきているのか?
がんの予防は3つあります。1次予防=がんにならないような工夫をする。殆どの人が食生活に注意しようとするが、行政は無関心。煙草を止めることが第一番の予防対策なのに、テレピでも一服して休むときには先ず煙草が当然のような宣伝をしてがんを増やしている。2次予防=早期発見・早期診断。日本はここには熱心。
米国では人口に対するがんの死亡卒は、僅かながら減っています。その原因は男性が煙草を止めるようになってきて、一番多い肺がんに罹る率が低下しています。これは予防活動の効果です。又乳がんなどでは治療して治る率が向上してきた結果です。
21世紀になるとこの傾向は進み、難治がんが増加するだろうと予想されています。難治がんとは5年生存率が20%以下の、治療しにくいがんです。具体的には肝臓・胆道・膵臓・肺・食道などのがんです。これは検診をしてもあまり役に立たないからです。がんは検診をしてうまく見つかって、手術などで取って治ると検診の値打ちがあると言えます。検診で非常に小さいがんを見付けるのを、早期発見といいますががんは長い時間かかって大きくなります。
検診でうまく対処できないがんが増えてくるのなら、1次予防でがんにならないように考えねばなりません。さらにがんになったら克服するのではなく、進行していくがんと一緒にさらしていく方法を選ぷという、緩和ケアを含む「包括的ながん対策」へ転換すべきです。
がんは加齢によって増えます。80歳代の人では約45%の人に小さながんがあります。又老化によっても発がんは増えます。遺伝子に変化が起こり、それを押さえる免疫能力は、年令とともに低下します。それでがん細胞の発生と増殖が始まります。この数年問題になってきたのは、遺伝子を傷つける抗がん剤を使うのがいいのかどうかの点です。抗がん剤が本当に効いたかどうかの判定を、本気でしない結果です。 がんにはいろんな性質があり、早期の段階ですでに転移している悪質のものから、なかなか転移しないもの良性のものまであります。多くのがんが早く広がるものなら、検診は無意味です。取れば治るがんが見つかるかが、検診の要になります。 |
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