在宅医療

 
● 久しぶりのスポーツは要注意 ●
昔とった杵柄?は危険


提供: さくらいクリニック  院長 桜井 隆
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  やすこさんが痛そうに足を引きずりながらクリニックへやってきた。
見ると膝関節がかなり腫れている。どうやら靭帯か、クッションである半月を痛めたようだ。

「どうしたんですか?」
「ええ、ちょっとバレーの試合で、、、、大事な試合だったんで無理してしまって 、。」
「ママさんバレーですか、結構気合入ってますもんね、昨日も足関節を捻挫した方がみえましたよ。」
「アタックのあと着地に失敗して、、こんなはずじゃあ、、学生時代はけっこうやってたもんで、近所の奥さんに”あなたが入れば優勝できる”とか無理に誘われて 、久しぶりに、、」

「なるほど、以前結構バレーボールはしてたんですね、、一番危険なパターンですね。」
「一番危険?というと?」
「昔とった杵柄、とかいうやつで、学生時代なんかに結構スポーツしていた方が10年、20年のブランクの後にいきなり再開すると怪我をしやすいんですよ。イメ ージとしてはできるはず、ところが実際は身体がいうことをきかない、、筋力低下 に体重増加、とても昔のようには飛んだり跳ねたりできない、、そのギャップから アキレス腱断裂やら足関節、膝関節の捻挫なんかが多い。」

「おっしゃるとおりですわ、、きれいに飛んでばしっと決められるはずだったんで すが、、ネットにひっかかって、、」
「特にジャンプした後ネットがあるから走り抜けられないバレーボールのアタック は結構むずかしいいんですよ。ネットを隔てて相手とぶつからないから安全、と思う割には事故が多い。現役時代とと比べて体重はどうですか?」
「それは、、聞かないでください、、。」

 健康やレクリエーションのためのスポーツで思わぬ怪我をして、、という経験はあ りませんか?
確かに身体を動かして汗をかくのは大変いいことなんですが、そのス ポーツで怪我をして日常生活に差し支えていたんでは、、。

特に昔やってたスポー ツを久しぶりにやる、なんていう場合、さらにギヤラリーが多い時などええかっこ しようとして思わぬ怪我をしてしまうことがあります。そうゆう私も数年前に学生時代そこそこやってたスキーに久しぶりに行ってナースさん達にええカッコしようとジャンプして着地に失敗、あわや大けが、という経験があります。

かつてやってたイメージは残っていてももう身体はもう思うようには動きません。十分なウオー ミングアップをしてからできる範囲でぼちぼち身体を動かすようにしてください。 そして万一怪我をした場合は整形外科に相談して適切な治療を受けてください。たいしたことないわ、とほっておくと将来いろいろな障害がでて困ることになりかねませんよ。

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