● 少子化対策は有効か ●
〜子育てを楽しめる環境づくりを!〜
提供:滑ヨ西総合研究所
KIDS 池田恭和
http://www.nira.go.jp/tt-home/kids/index.html
はじめに
ある年の女性の各年齢の出生率を合計し たのであり、仮にその生み方で子どもを生んだとして、l人の女性が―生のうちに生む子ども数を表す数字である「合計特殊出生率」は、平成9年には1.37まで低下しており、
総人口の減少を招かないために必要とされる2.08を大きく下回り、わが国の少子化は急速に進行し、大きな社会問題としてとらえられるようになってきた。
このため、国においては、行政をはじめ企業・職場や地域など社会全体の協カのもと、 安心して子どもを生み育てることができる 「子育て支援社会の構築」をめざして、平成
6年12月に文部・厚生・労働・建設の4大臣間で「今後の子育て支援施策の基本的方向 について」(いわゆるエンゼルエンゼルプラ ン)が策定され、市町村などにおいても、地域の特性に応じた施策を推進するべく、市町村版の児童育成計画(エンゼルプラン)が策定されている。
少子化の影響とその背景
少子化がもたらす影響としては、概ね次のようなことが指摘されている。
〜マイナス面の影響〜
(1)経済面の影響
◆生産年齢人口が減少し、労働人口が減少する。
◆高齢者雇用が促進されるが、実労働時間数が減少し、労働カ供給が―層減少する。
◆退職者が増加し貯蓄の取り崩しが進み、投資の抑制などにより労働生産性が伸 び悩み、経済成長率が低下する可能性が ある。
(2)生活水準への影響
◆社会保障に対する現役世代の負担が増大し、世代間の所得移転を拡大させる。
◆働くことが生活水準の向上に結ぴつかないこととなり、経済・社会の活カが阻害される。
◆単身者や子どものいない世帯が増加し、 ”家族”に関する概念を変容させる。
◆子どもの社会性が育まれにくくなり、子 ども自身の健やかな成長への影卒が懸念される。
◆全国的に過疎化と高齢化が急速に進行 し、急速な高齢化に伴う諸問題が顕在化する。
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