第５章　医療記録を入手・利用する権利

5-1節　医療記録を入手・利用する権利

　患者には自己の医療記録とその同封物を入手・利用する権利があり、特別請求により複写の権利がある。請求により、患者は医学用語などの簡明な説明を得ることができる。

　もし患者の生命を危険に曝すことを避け、患者の健康に及ぼす重大な危害を避けるために、医療記録を入手・利用する権利を認めないことが絶対必要であれば、または、もし患者に近い者への配慮から入手・利用が勧められないことが明らかならば、患者が自己の医療記録を入手・利用する権利を認めないことがある。

　代理人がこのことに不適当と認められる場合を除き、患者の代理人には患者が入手・利用を認められなかった情報を入手・利用する権利がある。特別の理由で認めることが出来ない場合を除き、医師または弁護士は入手・利用を認められないことは無い。

　特別の理由で認めることが出来ない場合を除き、最近親者には患者の死後に医療記録を入手・利用する権利がある。

　保健・ケアサービス省は、規則で、医療記録を入手･利用する権利に関しこれ以外に規定を定めることが出来る。これには複写費用に関する規定が含まれる。

5-2節　医療記録の訂正と抹消

　患者または情報が触れている者は、医療従事者法の42節から44節間での規定に従い、医療記録の情報の訂正または抹消を要求することが出来る。

5-3節　医療記録の移転と貸与

　患者は自己の医療記録または医療記録の中の情報の公開に反対する権利がある。さらに、もし患者は訊ねられたら反対したであろうと信じる理由があれば情報を公開できない。しかしながら、重要な理由があって公開が必要であれば、情報は公開出来る。医療記録または医療記録の中の情報の移転または公開は、医療従事者に関する法律の規定に従って実施されるものとする。

第6章　子供の特別権利

6-1節　子供が健康診断を受ける権利

　子供は、必要な医療を受ける権利、および子供が居住または一時的に滞在する地方自治体の健康診断の形式で医療を受ける権利がある。地方自治体保健法の2-2節参照。

6-2節　子供が医療施設滞在中、両親に付き添ってもらう権利

　子供は医療施設滞在中の全期間、少なくとも両親の片方または親の責任を負う者に付き添ってもらう権利がある。ただし、このことが子供に対する配慮から勧められない場合、または児童法もしくは児童福祉法の規定に従い接触の権利の適用が停止されている場合を除く。

6-3節　子供が医療施設滞在中に活動に参加する権利

　子供は医療施設滞在中、子供の健康状態に照らして正当と認められる限度まで、活動的であり活気付けられる権利がある。

6-4節　子供が医療施設滞在中に授業を受ける権利

　義務教育年齢の子供は医療施設滞在中に教育法に従う限度まで授業を受ける権利がある。

　青少年は医療施設滞在中に教育法に従う限度まで授業を受ける権利がある。

　就学前の子供は医療施設滞在中に教育法に従う限度まで特別の教育的援助を受ける権利がある。

2000年12月21日の法律第127号（2000年12月21日の政令第1359号に従い2001年1月1日施行）により修正。