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『高齢者虐待防止に取り組む〜高齢者虐待防止セミナーの記録』
  朝日新聞大阪厚生文化事業団


『医師のための医療情報開示入門』
 医療記録の開示をすすめる医師の会 編集

『先生・・すまんけどなぁ・・・』
 さくらいクリニック   桜井 隆 著 

『がん患者は家に帰ろう』
 だいとう循環器クリニック   大頭信義 著 

『褥瘡治療プラクティス』
 松尾クリニック   松尾美由起 著 


「高齢者虐待防止に取り組む〜高齢者虐待防止セミナーの記録」

発行:朝日新聞大阪厚生文化事業団
仕様:B5判、99頁
定価:
500円(送料1冊160円)

発刊のご案内:

高齢者虐待防止に取り組むこの度、朝日新聞大阪厚生文化事業団から「高齢者虐待防止に取り組む〜高齢者虐待防止セミナの記録」を発刊いたしました。
これは、高齢者虐待防止研究会と本団が、1999年、高齢者虐待防止センター設立推進のために啓発事業の一環として、講演会、連続セミナーの記録を収録したものです。高齢社会の中で、痴呆性高齢者の人権を守るための施策は緒についたばかりですが、高い見識をもって実践しておられる方々の講演録です。

■主な内容
  「縛らない医療・ケアへの挑戦」
  「縛らない施設ケア〜大阪の取り組み」
  「高齢者虐待の実態」
  「虐待事例と弁護士活動」
  「施設オンブズマンへの取り組み」
  「地域権利擁護事業と大阪後見支援センターの活動」等

■講演者(敬省略・順不同 肩書き2000年6月現在)
  山本 美輪:大阪府立看護大学大学院看護学研究科
  田中とも江:上川病院総婦長
  山本 千波:特別養護老人ホーム「フィオーレ南海」介護員
  臼井キミカ:大阪府立看護大学教授
  池田 直樹:弁護士
  青木 佳史:弁護士
  藤川  潤:ナーシングホーム「智鳥」施設長代理
  野村龍太郎:大阪後見支援センター所長代理

■お申込みは、郵便振替(00910-9-14990)で、書名、冊数、送り先、電話番号を明記して、 朝日新聞大阪厚生文化事業団(TEL 06-6231-0290)へ。2冊以上はお問合せ下さい。


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『医師のための医療情報開示入門』

編 集:医療記録の開示をすすめる医師の会
発行所:金原出版
仕 様:A5判 266頁
定 価:本体3,000円(税別)

内 容:
日本医師会、国立大学付属病院などで、診療情報提供の指針が示され、時代は開示の是非を議論する段階から、臨床現場で具体的にどのように展開するかが問われる段階にシフトしました。  現状では「これが絶対」という方法があるわけではありません。本書では、カルテをはじめ情報開示を積極的にすすめる診療所や病院が、施行錯誤の中から編み出したさまざまな方法を紹介します。「準備万端に整えてから」では、なかなか実現できないものです。とりあえず、できるところから始められるノウハウを満載しました。  カルテ開示で一番変わるのは医師自身だといわれます。情報共有により患者の自己決定を支援し、患者を中心としたチーム医療にとり組む中で、医師のコミュニケーション能力は高まります。また情報開示により信頼関係を確立していれば、医療訴訟を回避することもできます。さらに、こうした患者参加型の新しい形の医療は、他医療機関との差別化を可能とし、開業医にとってはまさに”未来への鍵”となります。  本書は、医療情報開示に向けて第一歩を踏み出すきっかけを提供します。

おもな内容

I.総 論

  1. いま、なぜ医療情報開示か
  2. 医療情報開示にかかわる法制度
  3. 医療情報開示と診療報酬
  4. 開業医の未来への鍵
II.実践報告―カルテ開示の現場で
  1. 私のカルテを使って
  2. コンピュータによるカルテ作成
  3. カルテそのものを渡してしまう方法
  4. 患者教育を軸とした医療情報開示
  5. カルテ付き処方箋
  6. 歯科における私のカルテの利用
  7. 精神科における医療情報開示
  8. 患者とともに作る医療記録
  9. 外科病棟における医療情報開示
  10. 内科病棟における医療情報開示
  11. 大字病院での医療情報開示
  12. ターミナルケアにおける医療情報開示
  13. 小児科における医療情報開示
  14. 外来でサマリーを作って患者に渡す方法
  15. 医局でのコンセンサス作りの方法
III.医療情報開示Q&A
  1. 時間・手間・コストはどれくらいかかるのか?
  2. 訴訟につながるのではどいう不安
  3. 患者は理解できるのか? 面倒くさがらないのか?
  4. 悪性疾患を告知しても大丈夫なのか?
  5. 開示をすれば医療内容が心配?
  6. 医療の限界と不確実性を告げて患者は不安にならないか?
  7. 間違えたら謝るべきか?謝るべきでないか?
  8. こんなときどう書く?〜開示を意識した表現法〜
  9. セカンドオピニオンは喜ぶべきか、悲しむべきか?
  10. すぐにうまくいくとは限らない?
  11. 医療記録開示に必要な「環境整備」とは?
IV.シンポジウム講演録
    ―元気のでるカルテ開示をめざして―

V.関連資料

 ○カルテ等の診療情報の活用に関する検討会報告書
 ○国立大学附属病院における診療情報の提供に関する指針
 ○診療情報の適切な提供を実践するための指針について(日医)

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『先生・・すまんけどなぁ・・・』

著 者:さくらいクリニック   桜井 隆
発行所:(株)エピック社
仕 様:B6判 240頁

定 価:本体1,300円(税別)
内  容:

「検査!入院!手術!それとも・・・?」
   たつじいさんが選んだ道は・・・
あなた自身や あなたの家族ならどうしますか?
(Drさくらいの街角カルテより)

家では脳死になれません

たつじいさん
「えっ?家やったら脳死っちゅうの になれへんのでっか?」
Dr.さくらい 「そうですよ、入院してその呼吸器 とかつけるから脳死になるんで・・・自宅では脳死は無理てすよ」
たつじいさん 「そうでっか、家では脳死できまへんか、 それは残念やなぁ」
つるばあさん 「なに言うてんの、だいたいあんたの心臓や肺なんか、タパコのヤ二だらけで、誰がもろってくれまっかいな」
Dr.さくらい 「まあまあ、その辺で・・・ところで息苦しいのは大丈夫ですか」
  (本文より抜粋)

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『がん患者は家に帰ろう』

編 著:だいとう循環器クリニック   大頭信義
発行所:(株)エピック社
仕 様:B5判 198頁
定 価:本体1,200円(税別)
内  容:

我が家の庭に花みずきの木が六本ある。最初に濃紅色のチェ口キーチーフと白色のチェロキープリンセスの二本がやってきて、毎年ゴールデンウィークの頃にはひらひらと軽やかな花容を見せてくれながら、もう四メー卜ル以上の立派な我が家の主木になった。
 その後すこしずつふえてまだ1メー卜ル余りだが、ぼかしの入った桃色のジュ二アミスや葉に黄色の覆輪のあるレインボー、花(実は花弁ではなく苞というらしい)の大きなレッド・ジャイアン卜などが顔をそろえている。

 花みずきにはさまざまな思い出がある。医学部を卒業して京大の付属病院で研修医になったばかりの頃のことだ。慣れない心臓手術の第三の助手として感動の一日を過ごし、その夜はICCに泊まり込んでの術後管理の見習いで一睡もしない乾燥した眼には、朝の病室の窓の外に咲くこの花が実にまぶしかった。ひらひらと揺れている蝶のような姿のこの花はなんという名前だろうと患者さんと話しあって、誰かにその名を教えてもらったのだった。

 不思議なことに私のかみさんも、学生時代に東京へ出て、寮の庭にこの大木があって、ある日その名を知ったのだという。そして、小石川の植物園や調布の神代値物園でもこの木を印象深く見たという。今考えると、もしかするとそれはあの有名な、日本からの桜の木の贈り物の返礼として1915年にアメリカ使節団と一緒にやってきた40本の原木のうちの一本だったかも知れない。

 私たちは結婚をして、6〜7回の転居をくりかえしながら借家住まいを続けた。米国での留学の2年間が終了したとき、アメリカ大陸のほぼ西に近いユタ州のソル卜レイク市から小学生の娘二人を交えた家族四人で東海岸まで自分の車で走った。力ナダに入ったり、またアメリカに帰ったりの26日にわたるドライブ旅行であった。いくつもの国立公園を縫うようにしてボス卜ンに達し、二ューヨーク、ワシントンと大都会を抜けて走った。バ−ジ二ア州のウィリアムスバーグという明治村のような園地が最終の地点であったが、その少し手前でアパラチア山脈のふもとにあるシェナンドア国立公園に足を踏み入れた。時は11月上旬、全山が黄金色に輝く中で、ひときわ濃紅色に色づいた野生の花みずきが目にいっぱいに飛び込んできた。

 この木はアメリカ東部の乾燥した山間地が原産だと書物で読んでいた。また、この派に出る前に、30歳代のアメリ力人の青年がひとりで、断続的ではあるが5年間かけてこの大陸を東から西へと徒歩で歩き通した経験を書いた「Walk Across America(アメリカ横断徒歩旅行)」を読んで、彼がその旅の途中このアパラチア山系でひとりで庵を建てて暮らしている老人(彼にとってはその後人生の師となる哲学音)と出会って人生の教えを学んだ場面の描写を興味深く思い出しながら野生の花みずきの群と対面したのだった。

 姫路に住み着いて心臓の手術と肺の手術をしながら、在宅で療養を希望する肺がん患者のお宅へ往診を始めた。いつからこちらがライフワークとなって、1986年に開業して往診、訪問看護のチームをもち、心疾患の管理とともに在宅ホスピスケアが日常診療の中心となっていった。

 患者とのコミュニケーション誌を作り始めたとき、その名前は、自然に「花みずき」ということになった。「花みずき」は年4回発行していて、98年1月号が通算42号となった。主として、患者さん自身の療養の立場からの経験を語った「手記」集であるが、いまでは私たちのクリ二ックの全活動の反映であり、表現であり、導きの糸であると感じている。その表紙の「花みずき」なる題字も、また挿し絵も毎号異なった患音さんや読者が書いてくれたものであり、この書物の表紙や「手記」のページを飾ってくれたのもこの「花みずき」の絵から転載したものである。

 人にとって、いろいろな価値観があるが私は文化的な活動を大切だと思う。身体は丈夫であることに越したことはないが、健康がもっとも大切だということはない。病気や障害があることは、自分のなかに何かやりたいことがあって、それを実行するのに不便だという程度の認識でいいのではないか。病気のためにやりたいことをやれないのは悔しいことに違いないが決定的ではない。工夫をして、人と違う道を造りだして自分だけの「しあわせ観」を生み出せばよいのだ。幸せ観や理想は一人ひとり違っているのがよい。

 がんは、高齢になるにつれ増加するものであり、いくら検診で用心をしていてもいつかは堰をきったように押し寄せてくる。多くの先輩のがん克服への努力には敬意を払いつつも、21世紀には難治がんの割合が増えると予想されるなかで、克服よりもがんとの「共生」をはかる場面が増加しそうだ。専門病院で自分が望む手術や治療をやってもらったら、あとは家に帰ろう。自分こそが、主治医であるという意識を強くもって、「がんで死ぬのも悪くない」を実現しよう。

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