介護保険
 

● 公的介護保険 ●

医療保険福祉審議会傍聴記

提供:提供:(株)マチュールライフ研究所
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   11月15日、霞ヶ関ビルにて医療保険福祉審議会の合同部会(第19回)が約2ヶ月ぶりに開催された。
 久しぶりの開催につき痴呆対応型共同生活介護事業の見直しなど、審議の項目は数多く用意されていたが、各委員の最大の関心は11月5日に発表された与党3党の申し入れに対する政府の考え方についてであった。

  事務局からの説明の後、各委員から抗議の発言が相次いだ。
「2年間粛々と審議を重ねてきたのに、現場でがんばっている市町村にブレーキをかけ、審議会無視のやり方に抗議すべきである」
「厚生省や審議会の委員が笑いものになっている。事実、知人からあなた方は2年間何をしてきたのだと言われている。皆さんは怒っていないのですか」
「国会で作った法律を国会が破るというのはおかしい。与党に対して議論の場が欲しい」
「出ている案に対しても全部国の責任においてやるというのでなく、『国も助成します』とか『出来るようにします』など曖昧な表現がある。本当に国が責任を持ってやってくれるのか、後で市町村につけを回しはしないだろうか信用できない」
「審議会として今回の件についてははっきりと見解を出すべきである。今後細かい議論を続けていく気がしない。そんなにお金があるなら基盤整備に回すべきである」
「内容だけ見ればすべてけしからんということではない。普通の手続きならスーパーゴールドプランなど評価できるところもあるがこういう出方には全面的に反対である」
「審議会の委員としてこれから真剣にやれるか自信がない。制度の根幹を揺るがされ、保険者無視である」
「一部の委員の反論ではないことを明記すべき。こういうやり方はルールとしておかしい」
「審議会が足蹴にされている。意見書か建議書を出して欲しい」
「当初から今日まで本気で議論を進めてきて、市町村が具体的に作業を進めている時に出されてきた。審議会の意見や意向を伝えて欲しい」
「政府への抗議は一部ではない。補正の7850億円は基盤整備に当てるべき」
「審議会の意向を何らかの形で意志を示したい。ただ厚生大臣の所属機関としてどう伝えるか」
「丹羽厚生大臣は、なぜ市町村の裁量権を認めないのか。基盤整備に使えるようすべきだ」
「大方予想していたことになったが、厚生省は最後の線を守ったのではないか。審議会として円滑な実施に向けはっきり方針を出さなかったことが禍根になる」
「走りながら考えると言うことで問題を先送りにしてきたことが、政治的に反動がきてしまった」「異例な決まりかたに対し、総理や官房長官当てに出すべき」
「保険者である市町村の意向が活かされていない」など、各委員から今回のやり方に対して批判的な意見が相次いだ。

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