先日、ある県庁所在地のJR駅付近で、昼食を取るためにマクドナルドへ入った。
中間試験時期なのだろうか、店内はまぶしいばかりの女子高校生が数グループ、訪問に疲れた営業マンらしき男性数人がテーブルを占めていた。
そこに場違いのような感じで、散歩帰りのような出で立ちのおじいさんが一人でハンバーガーに食らいついていた。また、すこし離れたテーブルには、これもおばあさんが一人でハンバーガーを食べているところであった。
筆者の数少ない経験ではあるが、ハンバーガーショップで一人はおろか二人も高齢者が食しているところを見たのである。今のバリューセールで、安くつくから昼食に来ているのか、そもそもハンバーガーそのものが高齢者の食事として確立されて来たのか判断はしかねるが、新たな現象であった。
給食業界では、サラリーマンやOLなど昼食の弁当に割ける費用はたばこ2箱分(約500円)、外食費はパートの時給(7〜800円)程度が目安といわれているらしい。
年金生活での一人暮らしの高齢者にとって、昼食に掛ける費用からしてマクドナルドは適正な価格なのかもしれない。マクドナルドのバリュー戦略は、同業他社のためではなくおにぎりやサンドウィッチを取り扱うコンビニであるといわれている。これからの高齢者の食生活はスーパー、コンビニだけではなくテイクアウトのハンバーガーショップ等も選択肢に入るのであろうか。今後の高齢者の生活行動が多様化していく兆しなのかもしれないと感じた一時であった。