学童保育
 

● キャンプで「暴力はよくない」と悟されて・・・ ●


東淀川区 ひまわり学童OB

子ども  学童の活動から離れて二年が過ぎようとしています。現在中学校の校外補導委員長を引受けており、これも学童の役員をやってきた延長と考えています。
 長男が小学校入学と同時に近くのひまわり学童に入所しました。共働きの為ともかく学童に入れるという頭しかなく、共同保育の知識すらない状態でした。それがいきなり会長という話になりわからないまま引受けることになりました。会長を引き受けたものの、運営資金づくり、入所運動、指導員の確保等、毎月の父母会での課題が多すぎて、共同保育所ならではの子育ての悩み、話し合いの時間がとれず課題のみの会議に終始するという連続で、父母の出席も悪くなり父母会への参加がどうすれぱ多くなるかが一番の課題でした。

 共同保育の性質上、父母の協力は当然ですが各々の家庭、職場の事情もあり、全員が同じように活動するのは無理があります。個々で出来ることを協力しながら親も学童を楽しめる親同士の交流を計画しました。特に父親同士の飲み会等も積極的に企画し、色々な話合いから学童への参加を呼びかけました。
 なんといっても資金がないのが一番の悩み、大阪市の補助金の少なさです。学童の制度化要求には、政治を変える以外にないと、知事選挙、市長選挙との関りを父母会で話し理解してもらおうと一苦労したこともありました。

 色々な想い出の中での一番は、素晴らしい指導員と出会えたことです。今でこそ息子二人も大きくなり私も手を出さなくなりましたが、長男が小学校二年生位迄は口より先に手が出ていた私でした。学童でサマーキャンプに行った時、男子が御飯炊当番で火で遊んでいた長男を見つけ、危険なこと、誰かにケガでもさせ たら大変と口で言いながら手も出していました。長男は悪い事をしたという意識よりも、皆の前で父親に殴られたという思いが幼い目に出ていました。それを見ていた指導員が暴力は良くない、その時の子どもの心を考えてほしいと悟された時は、頭では暴力は良くないと考えつつ手を出したことに大変後悔していました。言い聞かせることの大切さ、たとえ子どもでも人権は大切にすることを勉強したキャンプでした。

 学童で棒きれを振り回してチャンバラごっこをしていた子ども達、ダンボール箱で秘密の家を作っていた子ども達、無心にどろまんじゅうを作っていた子ども達、その姿を思い出す度に現代の大人が忘れかけている子ども本来の姿を見る思いがします。現在この地域でもいきいき事業が出来て、その影響で学童の入所児 童も減り運営も厳しくなりつつあると聞きOBとしてはじっとしていられない思いです。今では親のつながりが大変深くなり、父親のOBが年1〜2回集まり飲み会もしています。話題も学童で知っている子ども達のこと等いつまでたっても心が離れないのは共同運営してきた、我が子と一緒に育ってきた学童っ子が忘れ られない気持なのです。

 我家の息子たちも学童のことをなつかしく思い出す年令になっていませんが、きっといつか学童の連絡帳を開いて思い出をよみがえらせることでしょう。まだまだ子育ては終っていませんが、親も子どもと一緒に成長させてもらった七年間でした。

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