ホスピス
 

● これからの薬の飲み方を考える ●


提供:だいとう循環器クリニック機関誌 「花みずき」

 これまでの薬は食後に飲みましょうと指示されることが多かったですね。
このことを胃を荒らさないためには当然だと考えられた方が多いでしようが、中には何だか変だなあと思われた人もおられるでしょう。
 体調を崩して、食事をほとんど摂らなかった場合には、「どうしよう」と悩んで、不安ながらも薬を止めてみたり、心配のあまりクリニックに相談の電話をかけてこられる方もあります。実際、どうするのが良いのでしょうか。


<食後の服用に深い意味があるか>

 これまでの薬の服用の最も一般的な処方は、次のように書かれています。

○○○  (薬品名)  一日3錠  分3  食後

 薬を飲む時間としては、持に「食後」が多いのですが、これには次のような理由が考えられます。

(1)食後が、もっとも忘れずに服用しやすい。

 これは、その通りですね。食後なら食卓や居間の引き出しに入っている薬剤を取り出しやすく、また、その薬を飲むのに水やお茶がすぐ手元にある。
(近年は、お茶による服用も禁止されなくなってきた。お茶の成分による害も実際に はないと判明--- 例えば、お茶の中のタンニン酸と鉄剤の化合物が吸収障害を起こ すと考えられた時期があったが、実際には実害がない、など)
しかし、朝、起き出した直後や会社に出勤直後ということでも、習慣化すれば忘れな くなることも事実でしょう。

(2)食物が胃に多い方が、胃の粘膜を傷めないのではないだろうか。

 このことも否定できませんが、近年では、冑に障害を与えない薬剤も多くなっています。ステロイド剤、鎮痛剤といった特定のもの以外は食後でなくても特に異常を与えないものが多いのです。

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