学童保育
 

● 子どもの成長を考える ●


〜学童保育所における集団活動〜


大阪市天王寺区 真田山子どもクラブ 指導員 森村陽子 さん 大阪市天王寺区、大通りから少し中に入った、昔ながらの大阪を少しただ酔わせる所に真田山子どもクラブがあります。大阪市の学童保育所として27年の歴史をもつ、この真田山子どもクラブに指導員として勤務する森村陽子さんを訪ね、子ども達の成長に必要な集団活動についてお話をお伺いいたしました。

現在、真田山子どもクラブでは1年生から6年生までの27名の児童が学童保育所で放課後を過ごしているそうです。今の子ども達について森村さんに少しお話を聞いてみると、社会が与える子ども達への影響が非常に大きく、特にテレビなどから受ける影響により、劇中や漫画などを通して、知らない間に自分が主役になってしまったり、ファミコンなどのゲームに夢中になりすぎてしまい、ゲームなどで闘うシーンをまねて 自分が強くなったような錯覚に陥るケースがあるそうです。

それでは、子ども達の生活を通して、今、何が必要だと思われますかの問いかけに、森村さんは、正しい集団関係を築き上げる事だと話されます。" 集団 " の持つ意味を辞書で引いてみると " 集まり・群れ "と簡潔な言葉でしか書いていません。個人主義が叫ばれる中でどのように " 集団 " をとらえればよいのでしょうか。森村さん曰く、集団には、小さいものから大きいものまで、色々な形があるわけですが、集団には問題を解決できる力がなければなりません。また、言い換えれば良い集団こそが問題を解決できるのではないでしょうか。子ども同志の集団関係、親同志の集団、指導員同志の集団関係など、私達は個人でありながらすべて集団の中に属していることを認識し、その中で自分の力を表現していくことが、お互いの理解のきっかけになり、相手への思いやりなど育つのではないでしょうか。

確かに私達の生活は森村さんが話されるように集団の中で、色々な人と関わりを持ちながら生きています。 生まれたときから、集団の一員として成長している事を考えると、いかに正しい集団に属するかによって 左右されることが多いように気づかされます。

では、どのようにして正しい集団や良い集団をつくればいいのでしょうか。例えば、子ども達の世界ではどうでしょうか。の問いかけに森村さんは、学童指導員の立場から考えると、学童保育は異年齢の集団です。 1年生から6年生までの広い年齢幅で、学校や家庭とは違った環境によって、異年齢の集団が生み出す、子ども達の新しい発見や、ぶつかりあったりすることで子ども達が集団でのルールや人へ対する思いやりを学びます。子ども達の中で生まれた問題は子ども達同志で解決する事が基本です。しかし、どうしても子ども達同志で解決できない時は、指導員がそっと手を差し伸べることで、子ども達の自主性を傷つけないで指導する事が大切だと語られます。

森村さんは、音楽の先生になることが夢だったそうですが、地域の少年団活動に参加する事で、学童保育所に 出会われたそうです。子ども達の考えや心をいかに掴むかを賢明に考える熱意には大変感動いたします。 学童保育所については『りふぁねと 7月号』でも少しご紹介致しましたが、このページをはじめて見みられる方は是非、『りふぁねと 7月号』を見て下さい。

子どもの成長に役立つご意見や考え方をたくさんの方からお待ちしております。ご意見はどんどん掲載して行きますので、色々なご意見をお寄せ下さい。

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